スーツのカビの落とし方!クリーニングに出す前にしたい応急処置のやり方!

スーツは結婚式や法事などの冠婚葬祭をはじめ、同窓会やパーティ、コンサートなど、フォーマルなシーンに欠かせないものです。

しかし職業やライフスタイルなどによって、普段からスーツをあまり着る機会のない方もおり、1度着用したらクローゼットの奥深くに寝かせているという方もたくさんいます。

そのため1度着用したスーツをお手入れせずに再びクローゼットの中に戻してしまうと、スーツにカビが発生してしまい、急きょスーツが必要になった時に着ることが出来なくなってしまいます。

よく『スーツにカビが発生したら、クリーニングに出すと良い』と言いますが、実際にカビが発生したスーツをクリーニング店へ持って行くと、お店によっては『他のものに移ってしまう恐れがありますので、お預かりできません』と断られてしまうこともあります。

そこで、今回はクリーニングへ出す前にしておきたいスーツに発生したカビの落とし方についてご紹介します。

スーツにカビが発生する原因

スーツにカビが発生してしまう主な原因として、

・雨や雪などで濡れてしまったスーツを、十分に乾かさずクローゼットにしまっている
・汗や皮脂がたっぷり染み込んだスーツを、クリーニングに出さず長期間放置している
・クローゼットの中に隙間なく衣類を詰め込んで保管している
・スーツをクリーニングから戻ってきた (ビニールの袋が被った) 状態で保管している

などが考えられます。

カビとは、微生物の1種「真菌」と呼ばれるグループに所属している「糸状菌」のことであり、キノコや酵母とは同じ仲間になります。

カビの凄いところは「温度」「湿度」「酸素」「栄養分(有機物)」の繁殖に必要な4つの条件が揃えば、淡・海水中、空気中、動植物体上などいたるところに生じることができることです。

そのため『このスーツ1度しか着ていないから、クリーニングに出す必要はないだろう』『目立った汚れが無いから、スーツをこのままクローゼットにしまっても平気だろう』とお考えの方は、スーツだけではなくクローゼットの中に保管してある他の大切な衣類やファッション小物類までカビさせてしまう恐れがありますので要注意です。

カビが発生するメカニズム

スーツにカビが発生するメカニズムは、

① 空気中を漂っているカビの胞子がスーツに付着
②カビが根を張り、発芽する
③胞子を実らせて、空気中に胞子を舞い上がらせる
④別の場所に付着して、根を張り発芽する

というサイクルを繰り返すことで増殖をしていきます。

特にクローゼットは、カビが発生するために欠かせない「温度」「湿度」「酸素」「栄養素」これら4つの条件をすべて満たすことができる場所ですので、カビにとっては増殖するのに絶好の環境となっています。

クローゼットがカビの発生に絶好な環境である理由

温度

一般的にカビが発生しやすい温度は20℃~30℃と言われています。私たち人間が過ごしやすいと感じる室内気温が、だいたい23℃前後とされていますので、人間が快適だと思う温度がカビにとっても過ごしやすく、増殖しやすい温度となっています。

湿度

カビは湿度70%以上のジメッとした環境を好みます。

クローゼットは日の当たらない風通しの悪い場所に設置されており、中身が見えないようにドアが付いています。そのため1年を通してクローゼットの中は湿度70%以上となり、カビの増殖に絶好の環境となります。

特に長雨が続く梅雨や秋雨の時期は、クローゼットの中の湿度が非常に高くなりやすため、スーツなどの衣類にカビが発生しやすくなります。

栄養素(有機物)

スーツなどの衣類で増殖するカビは、新品やクリーニング後のワイシャツなどに使用される糖分をたっぷり含んだ洗濯のり・汗や皮脂汚れ・飲食物によるシミなどを好物としているため、1度着たスーツをお手入れせずに保管してしまうと、カビが発生しやすくなります。

またカビは皮革製品やウール、シルクなどたんぱく質で構成された動物繊維も大好きなので、しっかりとお手入れをせずに保管してしまうと、カビが発生しやすくなります。

スーツに発生するカビの種類

スーツに発生するカビは、白カビと黒カビの2種類に限られます。

白カビ

白カビは基本的に食べ物などで発生するカビであり、主な種類として「アスペルギウス(コウジカビ)」と「ユーロチウム(カワキコウジカビ)」などが挙げられます。

このタイプのカビは、健康に害の無いタイプと健康を害する危険なタイプの2種類あり、健康に影響のないタイプは食品製造などに使用されているのですが、健康に悪影響を及ぼすタイプは肝障害や腎障害などを起こす危険性があります。

スーツなどの衣類に発生した白カビは、繊維に入り込む根っこの部分も白いため、見た目の上ではキレイに取り除くことができます。また黒カビと比べると軽度になりますので、発見次第に速やかに取り除くことで被害を最小限に食い止めることができます。

黒カビ

黒カビは浴室やトイレ、壁、クローゼットの中、飲食物などおうちの至るところに存在するメジャーなカビです。特に結露の多いところに姿を見せるカビであり、低温・乾燥にも強い性質を持っていますので、こまめに退治しないとお家の中が大変なことになってしまいます。

黒カビの正式名称は「クラドスポリウム」と言い、空気中に漂っているカビの中で最も存在割合が高いと言われています。100種類以上存在するクラドスポリウム属の中で、空気中や室内環境から頻繁に検出されるのが「クラドスポリウム クラドスポリオイデス」と「クラドスポリウム スフェロスパーマム」の2種類です。

黒カビは、湿気の多い環境を好む好湿性真菌の仲間ですので、

・湿気のこもりやすい場所
・結露が発生しやすく湿った場所
・エアコン

など、掃除の行き届かない場所で増殖を始めます。

現時点では黒カビからカビ毒は検出されておりませんが、喘息やアレルギーなどを引き起こす原因のひとつとして考えられていますので、スーツにポツポツと黒色のシミ汚れを発見したら、触れないようにしましょう。

スーツなどの衣類に黒カビが発生してしまった場合、取り除くことは困難でしょう。黒カビは白カビとは違い、根っこの部分までしっかりと色が付いているためとても目立ちます。カビの色素を抜こうと試みても、漂白剤では白くすることができません。

カビの発生したスーツをクリーニングに出す前に落とす方法

スーツに発生したカビの落とし方【白カビ編】

スーツに発生するカビには「白カビ」と「黒カビ」の2種類あります。

カビの落とし方はそれぞれのカビによって異なりますので、まずはスーツをよく観察してどちらのカビが発生しているのかを確認しましょう。

まずは、白カビの落とし方からご紹介します。

一般的な落とし方

[必要なもの]
・消毒用エタノール
・デリケートな衣類にも使える洋服用ブラシ
・キレイなタオル
・100均などで購入できる白い布

[落とし方の手順]

① 洋服ブラシを使い、白カビが発生している部分を優しく丁寧にブラッシングする
② タオルに消毒用エタノールを含ませ、スーツの裏側に白い布を当てカビが生えている面を“ポンポン”と優しく叩くように拭き取る
③ 洗濯絵表示を確認して風通しの良い場所に干し、スーツをしっかりと乾かしましょう。

[注意点]

・スーツをブラッシングする時は擦らないように注意する。こすってしまうとスーツが傷んでしまいます。優しく軽めにブラッシングする
・スーツを湿った状態で保管してしまうと、再びカビが発生します。繊維の中までしっかりと乾かす。

「メイク落とし」を使った落とし方

[必要なもの]
・シートタイプのメイク落とし
・デリケートな衣類にも使える洋服用ブラシ

[落とし方の手順]

① 洋服用ブラシを使って、白カビが発生している部分を優しく丁寧にブラッシングする。
② カビが生えている部分をシートタイプのメイク落としでサッと拭き取る。
③ 洗濯絵表示を確認し、風通しの良い場所でしっかりと乾かす。

[注意点]

・1度メイク落としで白カビ部分を拭いたものを再び使用しない。
・メイク落としで白カビを溶かして落とすことが出来るが、スーツの素材などによって使うことができない場合もあるので、使用する前に目立たないところで試してから使うようにする。

酸素系漂白剤を使った落とし方

[必要なもの]
・酸素系漂白剤
・スーツがスッポリ入る大きめのタライ
・手袋

[落とし方の手順]

① スーツの洗濯絵表示を確認し、自宅での丸洗いが可能かどうかを確認する。
② 40℃~50℃ほどのぬるま湯を大きめのタライに張る。
③ 酸素系漂白剤を①に加え、しっかりと溶かす。
※お湯1リットルに対して、酸素系漂白剤10gを目安に。
④ スーツを②の漂白液の中に入れ、お湯が冷めるまで待つ。
⑤ 手袋をはめ、スーツを擦らないように優しく丁寧に揉み洗いする。
⑥ 洗濯機で洗う。
⑦ 洗濯完了後すぐに洗濯機からスーツを取り出し、風通しの良い場所でしっかりと乾かす。

[注意点]

・スーツの洗濯絵表示を確認し、自宅での洗濯が可能な場合のみお試しください。
・酸素系漂白剤を使用する際は、必ず取扱説明欄をよく読んでからご使用ください。
・必ず目立たない部分で試してから洗濯するようにしてください。
・他の洗剤や漂白剤とは絶対に混ぜないようにしましょう。
・1度の揉み洗いで白カビが落ちない時は、①~③の手順を繰り返してください。
・洗濯機で洗う際に他の衣類と一緒に洗濯してもカビが移ることがありませんのでご安心ください。

叩き洗い+アイロンを使った落とし方

[必要なもの]
・アイロン
・30℃~40℃のぬるま湯
・キレイなタオル

[落とし方の手順]

① 洗面器などにぬるま湯を張り、タオルを浸して固く絞っておく。
② 固く絞ったタオルでカビが生えた部分を叩く。
③ 当て布をしてアイロンをかける。

[注意点]

・タオルで白カビを拭いてしまうと、カビが繊維の奥まで染み込んでしまいますので、必ず叩き落とすようにしましょう。
・アイロンをかける時は、スーツを焦がさないように当て布をしてください。
・スチームを使用してしまうと再びカビが発生してしまうので、スチーム機能は使用しないでください。

ハッカ油を使った落とし方

[必要なもの]
・ハッカ油
・無水エタノール
・精製水
・スプレーボトル
・毛先の柔らかな歯ブラシ
・アイロン

[落とし方の手順]

① スプレーボトルにハッカ油10滴、無水エタノール10ml、精製水90mlを混ぜて、ハッカ油スプレーを作る。
② スーツに向かって①を吹きかけ、優しく丁寧にブラッシングする。
③ 当て布をし、アイロンがけをする。

[注意点]

・引火性がありますので、火気には十分にご注意ください。
・必ず換気をして使用してください。
・ブラッシングは擦らず叩くように行います。
・アイロンをかける際にスチーム機能を使ってしまうと、再びカビが生えてしまいますので、必ずスチーム機能をOFFにしてからかけるようにしましょう。

スーツに発生したカビの落とし方【黒カビ編】

スーツに発生するカビには、白カビと黒カビの2種類あります。

比較的「軽度」な白カビに対し、黒カビは「重度」のカビ汚れとなりますので、ちょっとやそっとのことでは黒カビを退治することはできません。

そのため、バイオ漬け置きコースのようなガンコなカビ汚れまでしっかりと落としてくれるクリーニング店でない限り、基本的には黒カビが発生してしまったスーツはお断りされてしまうことが多いようです。

もし『どうしてもスーツに発生した黒カビを落としたい!』という方は、洗濯絵表示を確認し、自宅で洗濯が可能と表示されている場合、以下の方法を試してからクリーニング店へスーツを持って行くことをオススメします。

酸素系漂白剤を使った落とし方

[必要なもの]
・スーツがスッポリと入るタライや桶、バケツなど
・40℃~50℃のぬるま湯
・酸素系漂白剤
・スーツ用のハンガー
・手袋

[落とし方の手順]

① タライに40℃~50℃のぬるま湯を張り、酸素系漂白剤を加えて溶かす。
※ぬるま湯1リットルに対し、酸素系漂白剤10gが目安。
② 手袋を付けたら、カビの生えたスーツを①に入れ擦り洗いする。
③ 洗い終わったら1時間ほど浸け置きする。
④ 洗濯機のドライクリーニング機能を使って洗濯する。
⑤ 洗濯が終わったらすぐに取り出して、風通しの良い日陰に干してしっかりと乾かす。

[注意点]

・ウール100%のスーツに限ります。
・カビが発生している部分を擦り洗いする際、カビが繊維の奥深くにまで入り込まないように優しく丁寧に洗うようにしましょう。
・あくまで応急処置ですので、必ずしもキレイに落ちるとは限りません。

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カビがスーツに与える影響とカビ対策

スーツにカビが発生したということは、スーツの繊維の中に根を張り、繊維や色素成分を分解して繁殖したということですので、たとえカビを上手に取り除くことができたとしても、生地が薄くなって穴が開きやすくなってしまったり、色が抜けて変色してしまう可能性があります。

スーツを長く愛用したいとお考えの方は、スーツにカビが発生しないように、日頃からスーツのお手入れやクローゼットの環境を整えることが大切です。

スーツをカビさせない7か条

① クローゼットの中の湿度が高くならないよう、こまめに換気をするなどの除湿対策を行う。
② スーツを濡れたままにせず、しっかりと乾かしてからしまう。
③ スーツに付着した汚れを残さず、1度着たら必ずお手入れしてからしまう。
④ クローゼットの掃除をこまめに行い、不要な衣類や小物類は捨ててクローゼットに風の通り道を作る
⑤ クリーニングに出したスーツは袋から取り出し、換気して日陰干しをしてからしまう。
⑥ 長期間スーツを着用しない場合、1週間に1度のペースでスーツを風通しの良い場所に干す
⑦ スーツに付着するほこりが気になる時は、不織布のスーツカバーに入れて保管する。

もしスーツではなく、他の衣類やファッション小物類にカビが発生してしまった場合、まだカビが発生していないスーツや衣類を守るためにも、クローゼットの中をキレイに掃除してカビ対策を行いましょう。

まとめ

スーツのカビの落とし方とクリーニングに出す前の応急処置についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

日本は、季節の変わり目になると雨の日が多くなるため、梅雨や秋雨の時期はスーツをはじめ大切な衣類やファッション小物類をカビさせてしまう方が意外とたくさんいます。

カビが発生してしまったスーツをクリーニング店へ持って行くほど恥ずかしいものはありませんので、ゴールデンウィークやお盆休み、年末年始の長期休暇を利用して、1度クローゼットの中を点検し、クリーニングに出してスーツの汚れをキレイさっぱり取り除いておきましょう。

これからはこまめにスーツのお手入れやクローゼットを掃除するようにし、カビが嫌がる清潔なスーツやクローゼットを維持していきましょう。

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